MENU

CLOSE

お知らせ詳細
   

食育だより2020年11月号 紅葉の季節到来!子どもの食事量のバランスと手軽な朝食レシピで冬に向けての体づくりをサポート!

秋も深まり朝晩はめっきり冷え込む季節になりました。空気も乾燥し、インフルエンザなどの感染症も流行しはじめています。様々な感染症が心配な昨今、毎日を健康に過ごす為にも日々の食事は大切にしたいものです。今回は保育園に多く寄せられる、子どもの食事量やバランスについての疑問にお答えしつつ、手軽な朝食レシピもご紹介します。

■保育園でよく寄せられる子どもの食事量についての質問

「子どもが一日に食べている食事の量は適量なのか不安です」。保育園の保護者様からよくこんな質問を頂きます。食事は一日に数回、間食などもありますから、トータルすると適量なのか不安に感じられる方もいらっしゃるのではないかと思います。また、よく食べる子、食の細い子それぞれ個人差もありますので、一回の食事で食べる量も異なりますよね。今回はそんなお子様の食事量について、保育園の給食と絡めてご説明します。

保育園給食の提供量は、お住まいの地域の行政が定める栄養価基準に沿って、その園のお子様の年齢・男女比・身長体重などをもとに、提供する一人前の量を決めています。
その基準をもとに、完食できているのか・食べきれないのか・足りないのか…などをみて、その子の適量を把握しています。
よく食べる子であっても、活動量が多かったり、消化機能の活性化などにより、肥満などにつながっていない場合などもありますので、一つの目安として身長体重が成長曲線に沿っているかどうかを把握することも大切です。
現在の成長曲線から外れてくる場合には、食事の量や質を見直すことが必要になってくるかもしれません。

 

■保育園とご家庭との食事量の割合

▲厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」参照

日本人の食事摂取基準では、1~2歳の子どもが一日に必要なエネルギー量の目標は900~950㎉、3~5歳で1250~1300㎉とされています。保育園では昼食とおやつを合わせて、1~2歳で一日の目標量の50%、3~5歳で40%に当たる給食を提供しています。残りの50~60%のエネルギー量に当たる食事を、家庭で食べる朝食と夕食でとる必要があります。

■おやつは栄養を補う食事の一部

保育園では昼食に加えて、15時におやつを提供します。
子どもは成長の為にたくさんの栄養を必要としますが、消化器官の発達がまだ未熟で、食べムラもありがち。1度に理想的な食事量を摂取し、朝昼夕の3回の食事だけでは十分な栄養を摂ることが難しいため、「おやつ」として足りない栄養を補う必要があります。
「おやつ」と聞くと、甘いお菓子やスナック菓子を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、お菓子やジュースでは、脂質や糖分を摂りすぎてしまう可能性がありますので、一日に栄養を摂取する機会の一つしてイメージしていただければと思います。
明日葉保育園では、食事で不足しがちなビタミンやミネラルをプラスできるような手作りおやつを提供しています。

朝食と夕食でとりたいエネルギーの割合は、朝食では一日の25~30%で、夕食では30%が理想とされています。30%となると、保育園の昼食と同じ割合になります。
慌ただしい朝、好き嫌いも多く食べるのにも時間がかかる子どもに、保育園の給食のように栄養バランスの取れた食事を食べさせるのは大変ですよね。

一日3食の食事の中で、一日の最初の食事である朝ごはんは、睡眠中に下がった体温を上げ、体を眠りから覚ます為の大切な食事です。
睡眠中、「脳」は糖質から得られるブドウ糖を消費し、朝起きた時にはエネルギー不足になっています。その為、朝ごはんで「ブドウ糖」を補給する必要があります。
ブドウ糖はごはんやパンなどの「炭水化物」に含まれているので、忙しくて時間のない朝でも、ごはんかパンのどちらかは食べることがおすすめです。

 

~パンを選ぶときに気を付けたいこと~

パンの中でも、調理がいらず手軽に食べられる菓子パンや、子どもが大好きなウインナーやハムなどの加工肉には、健康な体づくりを阻害すると指摘される食品や添加物が使用されているものがあるので、食卓への登場回数があまり多くならないようにすることをおすすめします。

■あと一品プラスできたら野菜を!

野菜が好きなお子様には、サラダや野菜スティックなどをプラスすることで、ビタミン・ミネラルが補えて、より栄養バランスのとれた朝食になります。野菜が嫌いなお子様には、汁物で野菜を摂ることをおすすめします。
保育園でも、サラダは嫌いでもスープにすると野菜を食べられるお子様も多くいます。水に流失しやすい野菜の栄養を摂るためには、スープは最適です。忙しい朝の為、前日の夜に多めに作っておき、朝食にプラスしてみて下さい。

■子どもの食を育むために、もう一つ大切なこと

今回は子どもの食事量における保育園とご家庭でのバランスなども含めてご説明させていただきました。
食の細い子、よく食べる子、それぞれ食べられる量には個人差があります。保育園の給食を参考にして頂きながら、お子様の食事量をご確認下さい。加えて、食事は一人で黙って食べるよりも、笑いながら食べることで脳からハッピーホルモンと言われる「セロトニン」という物質が出て、食事の栄養の吸収率が上がると言われています。
お子様にとってもご家族との楽しい食事の時間を持てることが心身の健やかな成長へとつながってまいりますので、ご家庭でもぜひお食事の時間を楽しんでください。