卒園後も安心基地として
ある日のこと。園舎の外で『だれか~開けて~!』と連呼する小学生の声がした。何事かと思い慌てて外に出てみると小学校1年生の卒園児だった。 『どうしたの?』と声をかけると、『これから学童に行くんだけど、その前にA先生(児童の5歳児の時の担任)に会いに来たの・・・』と少しだけ照れ臭そうに言った。 『そうかそうか』と言って園舎の中に招き入れると、勝手知ったる我が家のように、A先生を探して入っていく。 担任以外の働く仲間に声をかけられ恥ずかしそうにしているが、嬉しそうに満面の笑みを浮かべていた。 そして絵本の整理をしていたA先生を見かけると後ろから『会いに来たよ』と声をかけた。 A先生は驚いたのと嬉しさを表し両腕を広げると、その胸の中に飛び込んでいった。 言葉数は少なかったけど、時間も短かったけど、とても満足そうに学童に向かっていった。 その道中、『〇〇くんにも〇〇ちゃんにも、A先生に会いに行ったことを伝えて、会いに行くようにも言っておくね!』と嬉しそうに言ってくれた。 ここが彼らの安心基地になっているんだと実感できた感動の1日だった。
- 2018年