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現場力インタビュー Vol.4「みんなで取り組むICT化」

現場力作成者:明日葉保育園保塚園 園長・曽我 純也さん

ソシオークグループの「現場力」とは
「現場力」とは、フードサービスや子育て支援、運行管理・移動サービスなど現場ではたらくソシオークグループの社員が自ら課題や改善点を見つけ、知恵と工夫によりチームで改善を重ねていく取り組みです。自ら考え実践するナレッジワーカーとしての誇りの醸成や、個人の持続的成長につながるとともに、各現場の意欲向上や組織の活性化にもつながっています。

 

左から 塚本 久美子さん(厨房リーダー)、曽我 純也さん(園長)、斎藤 茜さん(主任)

 

明日葉保育園は、保護者様とのやり取りや保育事務作業などの効率化のため、保育・教育施設向けICTシステムを全ての園で導入しています。保塚園は「みんなで取り組むICT化」を現場力のコンセプトに日々ICT化できるところを探し、「給食サンプル展示」や「毎日の食数把握」などにおいて実現しました。
ICT化によりどのような目標に向かうのか。保塚園園長の曽我純也さんにお話を伺いました。

――今回の現場力へ取り組んだきっかけについて教えていただけますか。

明日葉保育園全体の保育業務のICT化に向けて、保塚園と文京区の西片園で、保育施設向けICTシステムのコドモンを先行導入したのです。私たちの園で上手くコドモンを活用できたら全園への浸透につながるということで、日誌の作成や献立配信、保護者様との連絡などに頑張って活用しました。

保塚園ではコドモンの基本のシステムだけではなく、「園の中からICT化できるところを見つけて変えてみようか」と社員同士で話し合い、まずはその日の給食を紹介する展示を、サンプルケースからタブレットに変更することにしました。

 

 

――給食サンプルをデジタル化したことで、特に良い効果が出ていると感じたことは何ですか?

昨年保塚園が開園したばかりの時はサンプルケースを玄関に置いていたのですが、大きくて場所を取っていました。それをタブレットに替えたことで、見た目がすごくスッキリしました。給食サンプルの写真を見ながら子どもと「今日これ食べたの?」「どうだった?美味しかった?」と会話をする保護者様の様子も見られました。

――給食の食数管理もICT化したと伺いました。

保塚園には各クラスと厨房にそれぞれタブレットがあって、食数管理はGoogleのスプレッドシートを使うことで情報共有しています。タブレットが導入されるまでは厨房に食数管理ボードがあって、毎日保育士が厨房へ足を運んで「何組に何名登園しているか」、「アレルギー食がいるか」などを書き込んでいたのです。今は各クラスのタブレットに打ち込むだけで、厨房側でもその日の食数が見られるようになりました。厨房内の人の出入りが省略できたので、感染症対策にもなっています。

――この食数管理の現場力は、厨房の塚本久美子さんが考えられたのですよね。

そうです。保塚園の厨房のリーダーである塚本さんが「食数管理にスプレッドシートを活用してみませんか?」と提案してくれました。塚本さんは保塚園がオープンする前、私が青井園の園長をやっていたときから5年くらい一緒の仲間で、とても信頼しています。

――新しいICT化の取り組みでは、LINEを活用した昼礼がありますね。

はい。主任の斎藤茜さんが提案してくれました。保塚園では毎日社員同士で昼礼をしています。けれど昼礼時間に子どもの見守りなどがあって集まれない社員がいて、報告事項を共有できないことが課題になっていました。そこで、報告内容をタブレットのグループLINEで共有するようにしました。昼礼に欠席したときでも情報共有できるし、昼礼時間の短縮にもなっています。

 

 

他にも、クリスマスには、サンタさん役の社員のスマホと園のPCをつないで、サンタさんが子どもたちのいる教室まで向かう様子を実況中継しました。子どもたちのところへ近づいていく様子を映像で映し、最終的には実物のサンタさんが教室に登場!みたいな。あとは焼き芋大会のときに、厨房で焼き芋を切る様子を子どもたちに見てもらおうと、ウェブカメラを厨房の中に入れて、教室とオンラインでつなぎました。

――普段、保塚園では現場力にどのように取り組んでいますか?

保塚園は開園2年目なので、入社1~2年目のメンバーが多く、現場力のことにピンときていない状態でした。そのため一人一人に向けて、現場で何か困ったことがあったら「こうすれば良いんじゃないか」と考えて工夫し、改善していくことが現場力なんだよという基礎的なことから伝えています。そうすると理解して現場力レポートを出してくれるようになってきました。現場力レポートでは、どのくらい時間短縮されたかなど、数値化すると効果が分かりやすいよとも伝えています。

――保塚園が現場力において大事にしているテーマは何でしょうか?

保塚園ではICT化によるペーパーレスにも力を入れていて、「レス」というよりも「ゼロ」を目指そうという高い目標を持って取り組んでいます。スプレッドシートを使うことで紙の使用も減りましたし、みんなも「ゼロ」の意識を持ってくれているようです。現状のコピー用紙使用量は、取り組む前と比べて月500枚ほど削減できているので、まずは来年度の目標として、月1,000枚削減できるようにしたいです。

――最後に、現場力に対する想いを教えてください。

現場力はやっぱり積み重ねが大事ですよね。「コピー用紙1枚分の厚みの改善の積み重ね」って、現場力を表す最高の言葉じゃないかと私は思っています。もっと言うと、保塚園以外の園でも使えて、さらにちょっと工夫したらみつばコミュニティや明日葉など、グループ全体でも使えるような現場力を作れたら嬉しいなと思います。